好奇心の記録

「言葉」をデザインする西澤薫の、日々の気づき。

会議前に成果は8割決まる

打ち合わせで決まる

お客様との会議の前には、必ず事前の打ち合わせを意思決定者と行います。

「会議をする際に、上手くいくかどうかは、その会議が始まる前に8割決まっている。」

最近は、そんな気持ちでお客様との会議の打ち合わせに臨みます。

 

もちろん、実際に会議の中でどう違いを作っていくかを考えることにも力を入れます。

会議を進めていくうちに、もともと予定していた方向性と全然違う方向に行くこともあります。

常に、「この場でより違いが生まれるために、どんな質問をすると効果的か?」と考えながらコーチをしています。

 

しかしながら、事前の打ち合わせの段階で意思決定者と創り出したいインパクトが明確に合意できると、その時点で上手くいきそうな『匂い』が漂ってきます。

実際、上手く方向性が合意できた会議は、結果的に違いも作られやすくなります。

また驚くべきことに、会議そのものが予定していたものと全然違う方向に行ったとしても、最終的には素敵なアウトプットが作られていることが多いです。

 

意思決定者も得たい成果が分かっていない

なぜそういった違いが作られやすいのでしょうか?

私が言うには、意思決定者とコーチが同じ方向を向くからだと考えています。

 

会議を進行させるコーチと、何をして行くかを決める意思決定者がてんでバラバラな方向を向いていたらあんまり会議が機能しなさそうなイメージがありますよね。

言われてみればその通りなんですけど、実際、普段の会議ではこの方向性の不一致がよく起きています。

 

なので、事前の打ち合わせでは

「どんな成果を創り出したいのか?」

のvisionを意思決定者と合意するだけで、

少なくとも30分は話し、長いと2時間かかることもあります。

 

むしろ、

「どんな成果を創り出したいのか?」

この質問の答えを明確にすることで、事前の打ち合わせは終わります。

進め方は、その成果を手に入れるために最もベストな方法をコーチが考えればいいですしね。

 

ちなみに、これはセールスでもあてはまります。
アメリカで取られたある調査によると、8割のお客様は営業マンと会う前に既に購買決定をしているそうです。

つまり、セールスにおいてお客様と強いパートナーシップを望むのなら、提案を行う前に上手くいきそうな空気感を作っておくとより良い成果が得やすくなります。

 

 

 

My statsで時間管理

My stats 

みなさんはMy statsというアプリをご存知でしょうか?

見た目はスケジュール管理アプリの様ですが、

このアプリで管理するのは

「これから時間を何に使うか?」ではなく、

「結果的に時間を何に使ったか?」です。

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アプリには、1日で何に何時間使ったのか、カレンダーに記入していきます。

これをすることで、自分の時間の使い方はどうか、

もっと効果的に時間を使えないか、考えるきっかけになるんですね。

 

うちの会社でも、今は毎週これを記載してチェックしています。

1週間分記入したものを全員にオープンにして、自分自身の気づきをシェアします。

その上で、お互いがより上手くいくように、提案やリクエストをし合っています。

 

1週間の自分の時間の使い方を改めて振り返ってみると、

無駄が多かったり、投資したいことに時間を使えていないことが結構あります。

自分の中で「結構時間かけたでしょ。」って思えることでも、

1週間換算で全体の割合で見てみると、「え?!たったこれだけ?!」なんてことも。

 

 

無駄な時間を減らす

僕自身、このMy statsを利用していて一番意識するようになったのは、

「無駄な時間をいかに減らすか?」ということです。

 

ちなみに、僕の考える無駄な時間とは、「人生が豊かさが増していない」時間です。

例えば、ただ移動で歩いているだけの時間とか、

Youtubeやテレビでボーッと映像を見ているだけの時間とか。

「余暇」は、例えば「友人と語らいあう時間」は、人間関係が豊かになるものは無駄な時間ではありません。

 

特に人生のエネルギーが上がっていない時間は、無駄な時間としてなるべく減らした方がいいと考えています。

そのために、無駄な時間を減らす、もしくは豊かな時間に変わるように工夫をすることが求められます。

以前からこのブログでも何回か紹介しているオーディオブックは、ただ移動に使っている時間をなるべく豊かにするために工夫したことの一つとして始まったものです。

 

 

項目名

ちなみに、今日うちの会社のメンバーでMy statsについて扱っている時に、僕の中で新たな質問文が。

それは、「どんな項目名にすると、より時間の使い方が効果的になるだろうか?」

 

僕は My statsを、あることをする直前、もしくはそれを終えた直後に書きます。

(例えば、テスト勉強をする直前、もしくは直後にMy statsを記入します。) 

 なので、僕の中でMy statsへの記入は、何かを行う前のルーティンになっているんです。

 

そうすると、毎回の営業のアポイント開始前に、

「アポイント」という項目を記入するのか、

「最高のパートナー作り」という項目を記入するのかだと、

その後のアクションに多少違いが起きそうじゃありませんか?

 

言葉っていうのは、取り組むものに対する文脈や雰囲気(コンテキスト)を決めます。

「どんな言葉でそれを表現すると、より私の人生が豊かになるのか?」

考えるだけでワクワクしますね。

雨そのものは好き

 

今日は朝からずっと雨が降っています。

天気予報によると、台風18号が来ているみたいです。

窓に叩きつけるような雨は、夜もずっと続きそうな勢いです。

 

先日、「雨」からあなたが思いつくものはなんですか?というものでブレインストーミングする機会がありました。

多くの人は、雨を通して「憂鬱」だったり、「ネガティブ」と言った言葉を出していました。

「雨」に対して陰鬱なイメージを持ちやすいのは、なぜなのでしょうか?

 

「雨」って言葉自体がネガティブな印象を持っているわけではありません。

例えば、子供だと、「雨」って聞くと喜ぶ子もいます。

ネガティブなイメージを持つのは、言葉自体ではなく、そこから連想されてくるものだと思います。

 

言葉から受ける印象は、人の過去の経験が起因します。

例えば、「同級生」と聞くと、ポジティブな印象を持つ人が多いと思いますが、

過去に同級生からいじめを受けていた経験がある人には、ネガティブな印象を起こします。

 

同じように、「雨」に対して抱くネガティブな印象はなんでしょうか。

「雨にいじめられていた」っていう人はいないと思います。

「雨」自体が何か悪さをすることは決してないはずです。

 

「雨」によってもたらされる過去の経験は、

「雨の中、会社に向かっている最中に雨水でスーツのズボンがビチョビチョになった。」

とか、

「カッパを着て家までダッシュしたら、汗で身体中がベトベトになった」

という記憶が思い出されるかもしれません。

 

この時っていうのは、「雨」そのものが気持ちを下げる経験を作り出しているわけでなく、

「雨の日に行動した経験」がネガティブな印象を生んでいます。

その点では、「同級生」に対してネガティブな印象を抱く場合とちょっと違うような感じがしますね。

 

ということは、雨によって起きた過去のネガティブな経験をそのままにしながら、

「雨」そのものにはポジティブに考えるなんてことが出来そうです。

例えば、家の中にいて、雨の音を聞きながら、youtubeで日本の田んぼの風景を撮影した動画を見ます。

そうすると、雨の経験はネガティブだけど、「あぁ、雨って僕たちのコメを作るためには欠かせないもんなんやな。」と感じます。

 

雨、少し見直しました。

そんなことを考えながら、北海道ななつぼしを炊いてます。

 

あ、炊き上がったみたい。

 

あ、おかず買ってこなきゃ。

 

・・・コンビニ行かなきゃ。

 

この雨の中行くのか。

 

あぁ〜、ちょっと憂鬱。

Personality と Character

昨日、MBTI診断というのを受けました。

MBTIとは、世界中で使われているタイプ診断です。

世界40カ国以上で行われているそうで、私は会社を通して診断する機会をいただけました。

結論から言うと、とても納得しつつ、驚きの結果が出ました。

 

今まで私も数あるタイプ診断をやってきました。

(ストレングスリーダーシップとかエニアグラムとか。)

このMBTI診断が今までと違うところは、MBTIの資格を持つ人に直接診断してもらう点です。

 

というのも、多くの場合こういったタイプ診断を行うと、

自分の今の役割に則って答えてしまったり、

自分の理想の姿を想像して本来の自分ではない答えを選んでしまうことがあります。

 

こういったものをPersonality(パーソナリティ)と言います。

パーソナリティは誰しもが社会生活を営む上で持っているものです。

例えば、父親としてのパーソナリティだったり、会社の役員としてのパーソナリティだったり。

人は誰しもいくつものパーソナリティを持っています。

 

しかしながら、それはあくまで社会を営む上で作り上げた別の自分であり、

本来の自分ではありません。

まさにPersona(=ペルソナ)として仮面をつけた自分なわけです。

 

一方で、Character(キャラクター)は、

ペルソナではない本来の自分です。

生まれつき誰しもこれは持っているものであり、

生涯変わることのないものだそうです。

 

MBTIが他の診断テストと異なる部分は、

まさにこのCharacterが何か?ということを

間に人が入りながら確認していくので、

オンラインだけのテストとはそこが大きく違う点になります。

 

 

 

前置きが長くなったんですけど、

僕自身はこのテストを受けてみて、

「え?!僕ってこんな人間だったの?!」

ととても驚かされました。

 

というのも、今まではどちらかというと、

外向的で突き進んでいくリーダータイプだと思っていましたが、

本来の自分は(少なくとも昨日の診断結果では)、

内向的で周囲の気持ちを慮る人間だと出たからです。

 

学生時代は積極的に自分の考えを発信して、

周囲に自分の考えを論理的に伝えられるように苦労した覚えがあります。

どちらかというと、それはPersonalityで、社会的な役割だったんですね。

 

実際、一人で読書したりとかで時間を使う方が好きだし、

自分の価値観や信条を曲げるのが本当に辛いこともあります。

 

CharacterとPersonalityの区別って良いですよね。

どっちの自分も自分なので、悪いところは一つもない。

このテスト受けて一番良かったのは、そんな全然違う自分も受け入れられるようになったことです。

 

 

クラッチワーク

 
 
今日、どすえの会社の問題解決会議がありました。
いつもは実際の業務の中で起こる問題や課題の解決を扱いますが、
本日扱ったことは、
「仲間に思っていることで今まで言いたくても言えなかったことは何か?」
でした。
 
すごい会議の中では、クラッチワークと呼ばれています。
どれだけ素晴らしい戦略やブレイクスルーになる施策が思いついても、自分たちの会社の人間関係や雰囲気にかみ合っていないところがあれば機能しません。
そういった自分たちのクラッチ(動力伝達装置)を噛み合わせるのがクラッチワークです。
 
流れとしては、一人を対象にして
「その人の本当に素晴らしいところは何か?」
を全員が発表します。
その後に、
「今まで言いたかったけど言えなかったところは何か?」
で言えない問題を発表しあい、
「どのようにすれば〜」から始まる疑問文に変換した上で、
本人自身がどの疑問文を扱うか決めて、解決策を発表します。
 
これ、たまにやるんですけど、本当に素晴らしい時間になります。
最初にいいところを発表しあうんですけど、
この時にすごくいい空気感になります。
 
その後にみんなからその人へ、
「言いたかったけど今まで言えなかった問題」
を発表するんですけど、
 
 
「そうだよな。それ確かに思うよね。」
なんてこともありつつ、
「え?!そんなこと思ってたの!?」
なんて意外なことが出たりします。
 
そうすると、自分の新たな一面を見つけつつ、
自分が進化するポイントが分かるので、
自分から自然とチャレンジが生まれてきます。
 
 
 
この場の何が素晴らしいかって、
「自分はダメな人間なんだ」って思わずに、
「今の自分でも充分素晴らしいんだ」って思える場の作り方が素晴らしいです。
実際、人はそこにいるだけで十二分に素晴らしいんです。
 
でも、多くの人は「自分がダメなんだ」って卑下しがちになるし、
チーム間での関わり方でも「お前はここがダメ!」って文脈が作られやすくなります。 
 
僕自身も普段だったら、「自分の欠点を指摘されるのがイヤだなー」って気持ちが強く、
また、「俺がダメなやつだからみんなに迷惑をかけてしまうんだろうなあ」と自分を卑下しがちです。 
 
しかしながら、この場には
「みんなが自分のことを認めてくれている」
「さらにチーム全員で成長に貢献してくれている」
という「愛」の文脈が流れています。
 
なので、すごく発表しやすいし、受け止めやすいんですよね。
 
チームがなんだか機能しないなあなんて時は、
クラッチワークをやってみるといいかもしれません。 
 
 
 

ギャップを扱う

エネルギーを上げる

自分のパワーが上がる方法はいくつかあるんですけど、

一番パワーが上がるのは、人と会って話をした時です。

 

本を読むとか、動画を見ることでも上がるんですが、

リアルに、5感を感じながら人のエネルギーを感じている時っていうのは何倍にも増しますね。

 

 

会話の中でも、エネルギーが上がる会話と、エネルギーが上がらない会話があります。

エネルギーが上がらない会話は、一方的に興味のない会話をされている時だったり、

一問一答式で会話が続かない時です。

 

会話っていうのはキャッチボールです。

投げ返すたびに相手から威力の高いボールが返ってくるからこそ、会話にエネルギーがこもってきます。

「なるほど!それで?」

「そうなるんですか?!それどうしたんですか?」

「そんな考えに至ったんですね!」

エネルギーが高まると、相手も乗ってきますし、自分も楽しくなります。

 

 

ギャップ

最近、気づいたのですが、

ギャップってすごく会話を引き出しますね。

 

すごくチャラそうな人がむちゃくちゃ真面目な事業を行なっていたり、

今でこそ成功しまくってる人が苦労の時代を過ごしていた過去があったり。

 

第一印象で相手のイメージをちょっと作ってから会話すると、

むしろ効果的な会話の材料になる気がします。

 

第一印象っていうので気を悪くする方もあんまりいません。

「そう見られている」っていうのはその人にとっていい認識機会になるし、違ったとしたらむしろその訂正が会話の材料になります。

 

 

ギャップを扱う

すごい会議コーチングでもギャップを使う時があります。

「多くの場合、こうするじゃないですか?」

「うんうん」

「でも今日は一旦これでやってみてください。」

「えー!?」

みたいな。

ギャップを持った状態で体験すると、普通の記憶よりも残りやすいんじゃないかと思っています。

 

コーチングでも、ちょっと的は外れているかもしれないけど、思い切って強いこと言っちゃうこともあります。

「○○さん、やる気ないですよね?」

「え?ありますよ!」

「え?本当ですか?全然伝わってないんですけど、僕だけですか?」

というような。

普段よりも強調するからこそ、その人もメンバーも「どんなところがそう見えたんだろうか?」と考える機会になります。

 

 

普段すごく優しくしてくれる人が急に厳しいこと言ったりすると、いつも以上によく聞いちゃったりしますよね。

その逆もまた然り。

 

「ギャップを扱う」っていうのは、いつも以上に場に影響を与えたい時に機能する武器に近いものかもしれません。

なぜこの人と話をすると楽になるのか

今日は本の紹介。

 

以前、本の話題を紹介した時に引用した

「なぜこの人と話をすると楽になるのか?」

www.amazon.co.jp

 

先輩から、「これ読んでもっと話し上手になろう」と紹介されたのですが、

話し口調で読みやすく、とてもいい本でした。

 

前半は、「そもそも会話とは?」っていうことなんですけど、

この本では「会話はゲームだ」っていう少々目を引く表現をされてます。

 

著者がラジオパーソナリティの人なので、

会話のテクニックを数々持っており、

彼に言わせれば会話は将棋の盤面ゲームと一緒だそうです。

 

確かに近いものをコーチングでも持っている気がします。

コーチングでもいくつか定番のパターンのようなものはありますし、

この後の会話の展開などをある程度予想して会話することもあります。

 

以前読んだナンパ術の本にもそれに近い類のことが書かれていました。

重要なのは、いくつ自分の中にそのパターンを持っているかと、

そのパターンをどれだけ速く、的確に出せるかということなんでしょうか。

 

 

 

後半は、結構テクニック的な話で、

こんなフレーズが使えるよ!ってものも載っています。

この著者が一番オススメしているのは「髪切った?」でした。

 

「髪切った?」は相手の話題を扱う手段としてはとても便利です。

僕も大抵、いつもと髪型が違う人に対しては、「髪きりましたか?」と聞いています。

相手が切っていなかったとしても、その分雰囲気が変わっている理由を中心に話ができるので、困ることはありません。

 

「髪切った?」は、少しでもそんな気がしたら使うようにしています。

というのも、このフレーズは、髪を切った時に言われないとむしろヘソを曲げられる可能性のあるフレーズです。

女性とか特にそうです。

 

僕自身も逆の立場を先日体験しました。

それまでは2ブロックに近い髪型だったんですけど、

一転、坊主に近い髪型にチャレンジしました。

 

久しぶりに会った友人にもちろん触れられるかと思いきや、

特に何も反応がなく、悲しい思いをしました。

誰しも髪切ったら一番に触れて欲しいと思うんでしょうね。

 

 

そのほかにも、「質問して相手に話させる」や

「自分をイジられてなんぼ」など、

会話を楽しむための考え方やテクニックがたくさん載っていました。

 

僕自身、一度ラジオに出たことがありますが、

その時も本当に会話するのが楽でした。

自然に言葉が出てくる感覚を生で味わいました。

 

きっとそんな会話の達人になれる本なんじゃないかなと思います。

実践大事ですね。