好奇心の記録

「言葉」をデザインする西澤薫の、日々の気づき。

使う言葉で入ってくる情報が変わる

言葉と情報の関係

 

言葉が認識を変えているって話。

 

よく一緒にいる人が、お金に困っている。

全然収入がないのだが、その一方、出費が激しいという

まさに危ないお金の使い方をしている。

 

その人の口から出てくる言葉はいつも、

「これは儲かるのではないか?」

「これなら稼げるんじゃない?」

だ。

 

「儲かる」「稼ぐ」という言葉をよく使うので、

お金稼ぎの案件を本当によく嗅ぎつける。

 

普段からどんな言葉を使うかで、

何が見えて、何を考えるかが大きく変わってくる。

 

子供が生まれると、

「赤ちゃん」とか「育児」とかの言葉を多く使うので、

これまで全く興味のなかった子育て向けの雑誌や

街中のベビーカーが気になって仕方なくなる。

扱う言葉によって、自然と入ってくる情報が変わるのだ。

 

 

世界という言葉

 

僕は学生の頃にアイセックという団体に所属していた。

アイセックは世界中に支部があって、

インターンシップをいろんな国で回している団体だ。

 

その団体に所属していたときは、

ほぼ毎日のように「世界」とか「グローバルリーダー」という単語を使っていた。

 

しかし、社会に出てからはそう行った単語は一切使わなくなった。

そうすると、やはり見えるものが変わる。

それまで関心のあった「SDG」や「社会問題」の話題は全く情報として入らなくなり、

代わりに「ビジネス」や「言葉」の情報が、仕事上の影響で入ってくることが多くなった。

 

スティーブ・ジョブズのこの言葉が僕はすごく好きだ。

「世界を変えられると考えるほどクレイジーなら、世界は変えられる。」

世界を変える、というフレーズは、視点を世界に変えて、

変える方法を情報として目の中に入れてくれるようになるからだろう。

 

孫正義さんも自分の志を語るときにこういう言葉を使う。

「日本の真反対のアフリカの子供と、パンを分け与えられる世界にする」

孫さんは大志が大きいからこの言葉を使うのではないと思う。

この言葉を使うから、大志が大きいのだ。

 

きっと、孫さんでも普段から「嫁の悩みがね〜」と言っていれば、

頭の中は嫁でいっぱいになるだろう。

 

 

言葉と能力とパワー

 

僕がすごい会議にいたときに、

すごい会議創設者であるハワードゴールドマンが言っていた言葉が

とても印象的だった。

The power is directly related to the size of request you make.

力はあなたの生み出すリクエストの大きさに直接的に関連している

という意味で、今の能力とは関係ない。

 

言葉は、意図的に使えば、得たい情報がどんどん入ってくる。

それは、今何を持っているかとは関係ない。

 

あなたは、どんな言葉を意図的に使うか?